オンラインストアTOP >ノーベルレザークラフト誕生の軌跡

小さな一歩から。

 

今でこそ革に【Nobel leather craft】というブランド刻印を
その証しとして打つことができるが、当時は手探りの出発だった。
1999年、自宅で試行錯誤を繰り返していた。
まず最初に軌道に乗ったのはシザーケースだった。
当然である。
美容師として10年以上仕事を続け、
ヘアスタイリストのシザーケースに対する要望はわかっている。
スムーズに業界ならではの用語や会話で進んでいく。
必要なアイテムに合わせたホルダーから実務に合った装着感まで、
とことんお客様と話し合い、煮詰めて作っていった。
打ち合わせは当然お客様の勤務サロン。
雨の日も風の日も当時足にしていたバイクで営業へ。
完成しては納品へ。ついでに周辺のサロンへ飛び込み営業&チラシのポスティング....。
そんな日々でも楽しくて、ホントにやりがいもあった。
そのうち美容雑誌で紹介されたこともあり、電話でご注文いただくことも。
この頃にはブランド名も決まっていた。
そして美容師時代の貯金をはたいてハーレーを買った。
「30歳になったらハーレーに乗る」ずっと決めていた絶対の夢だったから。



ハーレーに乗ったら、創りたいアイテムが爆発的に増えた。
ミーティングに行けば、みんな渋いウォレットをデニムに差し込んでカッコいい。
根っからの負けず嫌い。
次のツーリングに合わせて、徹夜して納得するものを作った。
不思議とアイデアは尽きなかった。
そんな中で産声を上げた代表作のひとつが、上のウォレットケース。
レディースのデニムポケットにロングウォレットは大きすぎ。
しかもチャップスを穿いた時には、まったく出し入れできない。
だったらアメリカ西部のガンマンのように、腰にケースを付けてそこに差し込めばいい。
これが使いやすかった。
高速道路の料金所での支払いも素早くできるし、しかも注目度満点!
今ではウォレットケースの知名度も上がり、
うちのデザインコピー品を含めて目にすることも多くなったが、
商品化したのはノーベルが最も早かったに違いない。



作り手のこだわり。

下北沢「ストローカー」で展示販売を開始し、
2003年に横浜市都筑区「港北ニュータウン」エリアに現在の工房を構えた。
この頃にはシザーケースをはじめ、
ウォレットからバッグ類まで今とほとんど変わらないラインナップが完成していた。
ホームページでの受注製作はすでに行っていたが、
ここから本来の革職人としての姿に戻ることになる。

----- 『お客様の革への想いを肌で感じとる』

メールやFAX、電話などでも、これまでの経験から
十分納得していただけるものを製作する自信はある。
ただ時にお互いのイメージが共有できないケースもあった。
もちろんお客様には喜んでいただいた。
でも「会って、話して」というプロセスを踏めたなら、
もっと喜んでいただけたに違いないと心底思っていた。
お客様の要望にしっかり耳を傾け、より機能的でデザイン性の高いものを創る。
そんなの当然。
お客様の体格やファッション要素、雰囲気、人柄....、
カスタムメイドで製作する上で、
これらは顔を見ずには決して得ることができないもの。
そこから新たな提案ができたりする。
工業生産品とはひと味違う、人の気持ちが入った革製品。
そんな温かさやアナログさにもこだわっていきたい。
完成したレザーアイテムを手渡す時の、あの笑顔がやっぱり嬉しい。
クリック一つで何でも手に入る世の中。
その向こうでは、こんな想いで仕事をしています。




お客様あっての追求。

現在90%以上が、ご希望に合わせて細工を施すカスタムオーダーの仕事。
カスタムギャラリーとしてその一部をこのホームページでも紹介している。
たくさんのOne & Only達。
これを見てから注文..という方も少なくないと思う。
「お客様に育てていただいてるんだ」
業種は違うけど、ある職人の方が技能について言った忘れられない言葉。
カスタムメイドをウリにする以上、
バックボーンとしての技術の向上は最優先。
打たれて強くなる鋼のように、
様々なニーズをカタチにしていくための莫大な時間と労力が、技を育てる。
一つのご注文に対して、納得できず作り直すこともしばしば。
注文を消化するだけの流れ作業は絶対にしない。
積み上げてきた小さなノウハウの山が財産。
カタログ見てこれ下さい、ってものじゃないから、100%じゃ満足されない。
完成イメージを超越したものじゃないと意味がない。
革職人として恵まれた環境だなあと感じることも多い。
もちろん大変だけど。

これまでお客様のために作り、旅立ったアイテム達は5,000以上。
オイルを塗り込む時にでも、こんなひとり言を思い出してもらえたらなら最高。

刻印を押す手にも力が入る。